青魚の油で血液サラサラ|EPA・DHAで血管を若返らせる

※本コラムは、医食同源プロテインの監修医・たんぱく質を合成する肝臓の専門医である栗原毅先生の著書『100年元気な心臓、血管をつくる本』(晋遊舎ムック)および関連著作の内容を参考に、血管と血液の健康づくりのポイントをわかりやすく再構成したものです。


「最近、血液検査で中性脂肪が高かった」
「血管年齢が気になってきた」
「できれば薬に頼らず、日々の食事で対策したい」
——同じような不安を感じている人は意外と多く、あなた一人ではありません。

血管の老化は誰にでも起こる生理的変化であり、その進行を抑えるための食事選択が改めて注目されています。

この記事では、EPA・DHAが血管を若返らせる理由から、青魚や缶詰で手軽に取り入れる方法までわかりやすく解説します。
今日の食事から無理なく始められる血管ケアのヒントを見つけてください。

🟦 油は悪者じゃない?体づくりに欠かせない「良い油」とは

「油=太る・血管に悪い」と思われがちですが、油は細胞やホルモンの材料になる大切な栄養素です。
大事なのは、油を避けることではなく 種類と量を正しく選ぶこと。

体にいい油 を選んで必要量を上手に取り入れることが、健康づくりのポイントです。

🔹 油は控えたほうがいいと思われがちな理由

「油=太る」「血管に悪い」というイメージを持っている人は少なくありません。
たしかに、脂っこい料理を食べ過ぎると肥満や血管の老化につながるため、油はなるべく避けるべきものと思われがちです。

しかし、油は健康な体を維持するうえで欠かせない栄養素のひとつ
細胞膜をつくったり、ホルモンの材料になったりと、体のあらゆる働きを支える重要な役割があります。
問題なのは「油そのもの」ではなく、どんな油をどれくらい摂るかです。

油を必要以上に恐れて控えすぎると、逆に体調不良の原因になることもあります。
だからこそ、選び方を知ることが健康づくりの第一歩になります。

🔹 油の種類で健康効果が大きく変わる

油は大きく分けると 飽和脂肪酸不飽和脂肪酸 の2種類があります。
この違いを知っておくと、毎日の食事でどんな油を選べば良いかが一気に分かりやすくなります。
避けるべきは油全般ではなく、血管に負担をかけやすい油だけ。
種類を選んで上手に摂れば、油はむしろ健康にプラスに働きます。

血管に負担をかけやすいのは、どちらの油でしょうか。

🟦 飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いを知ろう

油は大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられ、それぞれ体への働きが異なります。

この違いを理解しておくと、毎日の食事で選ぶべき油が分かりやすいです。

🔹 飽和脂肪酸は 摂りすぎ注意 の油

飽和脂肪酸は、バターや肉の脂身などに多い動物性の油です。
コクがあっておいしい一方で、摂りすぎると悪玉コレステロールや中性脂肪が増え、血管に負担がかかりやすくなります。

油=悪いというイメージは、この飽和脂肪酸の摂りすぎによるものが大きいと言えます。

🔹 不飽和脂肪酸は血管にやさしい 体にいい油

不飽和脂肪酸は、青魚や植物由来の油に多く含まれます。
血液の流れを整え、悪玉コレステロールを減らす働きがあり、体にいい油と呼ばれるのはこちらです。

魚の油やオリーブオイルが健康に良いと言われるのは、この不飽和脂肪酸が豊富だからです。


飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違いを知っておくと、
油は全部避けるものではなく、選んで摂るべき栄養であることがよく分かります。

🟦 青魚の油に多いEPA・DHAが血管を若返らせる理由

青魚の油に含まれる EPA と DHAは、血液と血管の健康にとても大きな役割を持つ成分です。

「体にいい油」と言われる理由の中心には、この2つの働きがあります。

🔹 EPAが血液をサラサラにする仕組み

EPA(エイコサペンタエン酸)は血液の流れを良くし、血管の中で血液が固まりにくい状態をつくります。
その結果、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクを下げる効果が期待されています。

血液がドロドロになりやすい人や、家族に心臓病の持病がある人にとっても、EPAは非常に心強い成分です。

🔹 DHAは脳の働きを助ける

DHA(ドコサヘキサエン酸) は脳の神経細胞に多く存在し、情報伝達をスムーズにする役割があります。
そのため、記憶力や思考力を支える成分 として知られています。

高齢になるとDHAが不足しやすくなるため、積極的に摂りたい栄養素のひとつです。

🔹 EPA・DHAが中性脂肪を減らし、血糖値上昇も抑える

EPAとDHAには、血液中の中性脂肪を減らす働き があります。
さらに、食後の血糖値が急に上がるのを抑える作用もあり、糖尿病の予防にも役立つとされています。
血小板が固まりにくくなることで、血栓ができにくい状態を保つのも大切なポイント。
血管が詰まりやすい人のリスク軽減にもつながります。

血液の質が整うことで、血管がしなやかに保たれ、生活習慣病の予防にもつながります。

🟦 EPA・DHAを効率よくとるなら青魚を!


(出典:『100年元気な心臓、血管をつくる本』晋遊舎ムック)

EPAとDHAは体内でつくることができないため、食事から意識して取り入れることが大切です。
なかでも青魚は、この2つの成分を効率よく補える理想的な食材です。

🔹 サバ・ブリ・サンマに豊富に含まれる

EPA・DHAが多い代表的な魚は、サバ・ブリ・サンマ などの青魚です。
これらの魚は脂がのっているぶん、不飽和脂肪酸(EPA・DHA)が豊富に含まれており、日常的に取り入れやすいのも魅力。
サバやブリは調理しやすく、普段の食卓にも取り入れやすい魚として人気があります。

🔹魚に含まれるEPA・DHA量

100gあたりに含まれるEPA・DHAをまとめました。

魚の種類 EPA(mg) DHA(mg)
サバ 1800 2600
ブリ 940 1700
サンマ 1500 2200
イワシ 780 870
サケ 310 890
アジ 300 570

※青魚はEPA・DHAが豊富ですが、どんな油でも摂りすぎは禁物です。
1日の脂質量は 35〜45gが基準 とされ、それ以下でもそれ以上でも体に負担がかかります。
油の種類に関係なく、基準範囲内でバランスよく調整しましょう。

🟦 缶詰ならEPA・DHAを手軽に毎日取り入れられる

青魚を毎日の食事に取り入れたいと思っても、調理の手間や鮮度を気にして続けにくい…という人も多いはず。
そんなときに便利なのが サバ缶・イワシ缶・サケ缶などの魚の缶詰 です。

缶詰は、EPA・DHAを無理なく続けて摂りたい人にとって、とても心強い味方になります。

🔹缶詰は 毎日続けやすい最適解

青魚を習慣的にとりたいと思っても、調理の手間や買い物の頻度を考えると続けにくいもの。
その点、魚の缶詰は「手軽・続く・コスパが良い」三拍子そろった最適な選択 です。

缶詰はすでに下処理・加熱まで済んでいるため、開けるだけでEPA・DHAをしっかり補給できます。
しかも常温保存できるのでストックしやすく、忙しい日でも献立に取り入れやすいのが魅力。
さらに、サバ缶やイワシ缶は価格も手頃で家計にやさしく、無理なく続けられる食品です。

健康のために青魚をもっと食べたい人にとって、缶詰はまさに 毎日続けられる最適解 と言えます。

🔹 各缶詰に含まれるEPA・DHA量(1缶あたり)

魚の缶詰は続けやすいだけでなく、EPAとDHAをしっかり補えることも大きなメリットです。
サバ缶・イワシ缶は含有量が多く、1缶で1日の目安量である1000mg(EPA+DHA=1000mg)にほぼ届きます。

缶詰の種類 EPA(mg)  DHA(mg)
サバ缶 930 1300
イワシ缶 1200 1200
サケ缶 500 510

数値で見ても、青魚の缶詰が 効率よく・手軽に・確実に”EPA・DHAを補給できる食品だと分かります。

🟦 まとめ|今日から青魚の油で血液サラサラ習慣を始めよう

油は悪者ではなく、選び方次第で血管や心臓の健康を支えてくれる大切な栄養素です。
なかでも青魚に含まれるEPA・DHAは、血液をサラサラにし、中性脂肪や血糖値の急上昇を抑えるなど、血管の若返りに欠かせない働きを持っています。

EPA・DHAは体内でつくれないため、食事から意識して取り入れることが重要。
サバやブリ、サンマなどの魚に多く含まれ、缶詰を活用すれば忙しい日でも続けやすく、毎日の習慣として取り入れられます。

血液と血管の状態が整うと、体は内側からしなやかさを取り戻し、生活習慣病のリスクも下がります。
できるところから青魚や缶詰を取り入れて、今日から手軽に血管ケアを始めましょう。