
※本コラムは、医食同源プロテイン監修医・たんぱく質を合成する肝臓の専門医である栗原栗原毅先生の著書『70歳の壁を越える食べる力』(エクスナレッジ)および関連著作の内容を参考に、高齢期の食べる力の変化とたんぱく質ケアの重要性をわかりやすく再構成したものです。
「70代に入ってから急に筋力が落ちた気がする」
「歩きづらい、疲れやすい…これは年齢のせい?」
——そんな不安を感じている人は少なくありません。
実は、加齢による食べる力や吸収力の低下が、たんぱく質不足を招き、筋力や体力の衰えにつながっていきます。
さらに、栄養状態の目安となるアルブミン値が低下していることに気づかないケースも多く、高齢期の健康を守るためには早めの対策が大切です。
今回は、70代から筋力が落ちやすくなる理由、たんぱく質不足が引き起こすリスク、栄養状態をチェックするポイント、そして日々の食事で不足した分を補う方法まで、わかりやすく解説します。
🟦 70代から筋力が落ちやすいのは 食べる力 と 吸収力 が弱るから
70代になると、「噛みにくい」「飲み込みにくい」など食べる力が弱り、食べられる量が自然と減っていきます。
お肉や魚のような硬い食材を避けやすくなり、パン・麺類・おかゆなど、食べやすい炭水化物に偏りやすいのも特徴です。
さらに、加齢とともに 胃や腸の働きが弱まり、たんぱく質を吸収する力も低下します。
若い頃と同じ量を食べても、筋肉づくりに回りにくくなるため、必要量を摂っているつもりでも不足しがちに。
合わせて、高齢者は飲み込む回数を減らすために早く食べるクセがつきがちで早食いになるのも、たんぱく質の吸収を妨げます。
つまり、「食べられない」「吸収できない」という二重の理由から、70代以降はたんぱく質不足が進みやすく、筋力低下にもつながっていきます。
まずはこうした変化に気づき、量だけでなく吸収しやすさまで意識した食事に切り替えることが大切です。
🟦 たんぱく質不足が招く筋力低下と健康リスク
たんぱく質が不足すると、まず影響が出るのが筋肉です。
筋肉はアミノ酸からつくられるため、材料となるたんぱく質が足りないと筋肉量が落ち、70代以降に増える「サルコペニア(筋肉減少症)」につながります。
歩くときに踏ん張れない、つまずきやすい、立ち上がりにくいといった変化が起こり、転倒リスクも高まります。
さらに、たんぱく質は 血管の材料 でもあります。
不足した状態が続くと血管がもろくなり、脳出血などの重大なトラブルを起こしやすくなることも見逃せません。
たんぱく質は免疫細胞の材料でもあるため、免疫低下 によって風邪をひきやすくなる、治りにくいといった影響も出てきます。
このように、たんぱく質不足は「筋肉」「血管」「免疫」という体の基本的な機能に影響を与えるため、気づかないまま放置しないことが大切です。
🟦 栄養状態の目安は「アルブミン値」で分かる
高齢者の栄養状態を判断するうえで、私が特に重視しているのがアルブミン値です。
診察では、まず「食事でたんぱく質を十分とれているか」を必ず尋ね、そのうえで血液検査のアルブミン値を確認します。
この数値を見ることで、実際にどれだけたんぱく質が体に取り込まれているかを客観的に判断できるからです。
アルブミンは血清たんぱくの一種ですが、一般的な健康診断では項目に含まれていないことが多く、注意して見る医師も多くありません。
実際、10万円以上する人間ドックの結果を持参した70代の患者さんのアルブミン値が3.8g/dlだった例では、検査表のコメント欄に何も記載がなく、見落とされていました。
しかし、高齢者の場合は食べる量の低下や吸収力の衰えがアルブミン値に表れやすく、普段きちんと食べられているかが分かる具体的な指標としてとても役立ちます。
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血中アルブミン の基準値とたんぱく質の必要量
🟦 プロテインでたんぱく質の不足分をサポート
私は、たんぱく質不足を防ぐために「お肉をもっと食べましょう」と繰り返しお伝えしています。
筋肉や血管の材料になる良質なたんぱく質を食事からしっかりとることが、健康の土台になるからです。
しかし、実際には難しいもの。
70代以降は噛む力や飲み込みの弱り、食事量の減少、吸収力の低下などが重なり、必要な量に対して 食べられる量が追いつかない という状況が起こりやすくなります。
頭では「お肉を食べよう」と分かっていても、体がついてこない——そんな人が多いのです。
そこで役立つのが、プロテインです。
プロテインはたんぱく質を効率よくとれるうえ、消化にやさしく、飲み込みやすいというメリットがあります。
固形のお肉が食べづらい人でも、必要なたんぱく質を無理なく補給できます。
食事の量を大きく変えなくても、「まずは1杯」から自然に取り入れられる のも続けやすいポイント。
毎日の食事で不足した分を少しずつ補ってあげることで、筋力や体力の維持につながります。
おすすめなのが、医食同源プロテイン 。
体にやさしく吸収されやすい設計で、私が監修しました。
たんぱく質は“毎日コツコツ続けること”が大切。
無理なく、続けやすく、体に必要なたんぱく質を補えるよう設計しています。
毎日の健康づくりのパートナーとして、ぜひ役立ててください。
食事が思うようにとれない日や、たんぱく質が不足しがちなタイミングには、無理をせず、プロテインを上手に活用していきましょう。
🟦 まとめ|食べる力+たんぱく質ケアで70代からの筋力低下を防ぐ
70代から筋力が落ちやすくなるのは、「食べにくい」「吸収しにくい」という加齢変化が重なることで、たんぱく質不足が進みやすいからです。
たんぱく質が不足すると、サルコペニアや転倒リスクの上昇、血管の脆弱化、免疫低下など、体の土台に大きな影響が出ます。
栄養状態を確かめる指標として、栗原先生が重視しているのがアルブミン値。
普段どれだけ食べられているかが数値に表れるため、高齢者の健康管理に役立ちます。
とはいえ、噛む力や飲み込みの弱りから、必要な量を食事だけで満たすのは難しくなるもの。
そんな日は、消化にやさしく、飲み込みやすいたんぱく質補給としてプロテインを上手に活用すると、無理なく続けられます。
まずは、毎日の食事で“食べられる範囲でたんぱく質を意識すること”から。
不足分はプロテインで補いながら、無理のない習慣づくりで筋力と健康を守っていきましょう。