〜たんぱく質で血液と脳を守る。高齢者のための食習慣〜

※本コラムは、医食同源プロテインの監修医・たんぱく質を合成する肝臓の専門医である栗原毅先生の著書『1日1杯 血液のおそうじスープ』(アスコム)を参考に、内容をわかりやすく再構成したものです。
年齢を重ねると、「集中力が続かない」「注意力が落ちた」「物忘れが増えた」といった悩みをよく聞きます。
これは単なる“歳のせい”ではなく、脳への血流が低下しているサインかもしれません。
脳は細い毛細血管の集合体。
血液がドロッとした状態になると、酸素や栄養が行き届かず、脳の働きが一気に落ちてしまいます。
さらに、認知症の原因物質と言われるアミロイドβも、血流が悪いほど蓄積しやすくなることが分かっています。
今回は、血液と血管を守るために大切な食生活のポイントをシニアの皆さんにも実践しやすい形でまとめました。
🟦 血流が悪いと脳が働きが落ちる
脳は、全身の中でも、血流の影響を最も受けやすい臓器です。
細い血管が網の目のように張り巡らされているため、血液がドロッとするだけでも流れが滞りやすくなり、脳の働きが低下してしまいます。
血流が悪くなると、酸素や栄養が届きにくくなり、集中力・注意力・判断力といった日常の機能が落ちることが知られています。
さらに、脳梗塞やアルツハイマー型認知症のリスクも高まるため、シニア世代では特に注意したいポイントです。
🔹集中力低下・もの忘れは血流の問題かもしれない
脳は無数の毛細血管が網の目のように張り巡らされた臓器です。
そのため、血液がドロッと粘ったり、流れが悪くなると、酸素や栄養が行き届かず 脳の働きが一気に低下します。
その結果・・・
🧠 集中力が続かない
🧠 注意力が散漫になる
🧠 判断力が鈍る
🧠 物忘れが増える
といった「脳の不調」が起こりやすくなります。
また、脱水時に頭痛や意識障害が起きるのも「血液が濃くなって脳の血流が落ちる」のが原因です。
つまり、血液をサラサラに保つことは、脳の健康そのものを守ることにつながります。
🟦 血液をサラサラに保つ「卵とたんぱく質」
血液の流れを良くするためには、「何を食べるか」も非常に重要です。
シニア世代では、加齢とともに筋肉量や血管の弾力が低下しやすく、たんぱく質が不足すると血液の質にも影響が出ます。
そこで私が強くおすすめしているのが、「卵」と「たんぱく質を意識して補う食習慣」です。
卵は栄養価が高く、血液の流れを整えるアルブミンの補給源としても優秀です。
では、どれくらい・どう摂るとよいのでしょうか。
🔹1日3〜5個の卵でアルブミンを補う
卵は「完全栄養食品」と呼ばれるほど栄養価が高く、たんぱく質の一種である アルブミン を豊富に含みます。
アルブミンは血液中の水分バランスを保ったり、栄養を全身へ届けたりする大切な役割があります。
しかし年齢を重ねると、腸の吸収力低下や食事量の減少によりアルブミンが不足しがちです。
その結果、血液がドロッと濃くなりやすくなることも。
「卵は1日1個まで」という昔の常識を気にされる人も多いのですが、現在はコレステロールとの因果関係は否定されており、1日3〜5個を目安に摂る ほうが血液と筋肉の健康にはプラスになります。
🔹高齢者はたんぱく質不足が起きやすい
シニア世代では、食事量が減る・噛む力が弱くなる・脂っこいものを避ける──
こうした理由から 慢性的なたんぱく質不足 に陥りやすくなります。
たんぱく質が不足すると…
・筋肉量が減って代謝が低下
・血管が弱くなる
・アルブミン不足で血液が粘りやすくなる
・疲れが取れにくくなる
といった問題が起きやすくなります。
血液をサラサラに保ち、脳の働きを維持するためにも、食事で意識的にたんぱく質を摂る習慣が欠かせません。
🟦 血管そのものを整えることも重要
血液をサラサラに保つことは大切ですが、もう一つ忘れてはならないのが 血液が通る「血管」そのものの健康 です。
血管は年齢とともに硬く、狭く、もろくなりやすく、こうした変化が進むと血液がうまく流れなくなります。
どれだけ血液の質を整えても、血管の状態が悪ければ脳や心臓へ血液が届きにくくなり、重大な病気のリスクも高まります。
では、加齢で変化する血管にはどのような対策が必要なのでしょうか。
🔹加齢で血管が硬く・狭く・もろくなる
年齢を重ねると、血管の壁は少しずつ衰えていきます。
| 血管が“硬くなる” | 動脈硬化が進み、血液が流れにくくなる |
| 血管が“狭くなる” | 血流量が減り、酸素や栄養が届きにくくなる |
| 血管が“もろくなる” | 破れやすくなり、脳出血などのリスクが上がる |
脳の血管はとても細く繊細なため、血管の劣化は認知症リスクにも関わります。
そのため、日頃から血管を守る食事や生活習慣が欠かせません。
🔹NO(一酸化窒素)が血管を拡張する
血管の健康を語るうえで欠かせないのが、体内で作られる NO(エヌオー / 一酸化窒素 / ナイトリック・オキサイドの頭文字) という物質です。
NOには、以下の働きがあります。
✅ 血流をスムーズにする
✅ 血管のしなやかさを保つ
欧米では、NOの作用を利用した心臓病治療薬もあるほど、その重要性は医学的にも確立されています。
NOは十分なたんぱく質(アミノ酸)や抗酸化物質を摂ることで体内で作られやすくなります。
そのため たんぱく質をしっかり摂ることは、血液だけでなく血管の健康にも直結する と考えてよいでしょう。
🟦 今日からできる「血液サラサラ食習慣」
血液の流れを良くするには「特別なこと」よりも、毎日の食習慣の積み重ねが効果的です。
シニア世代は、加齢によって血液が粘りやすく、さらに必要なたんぱく質が不足しがち。
そこで、今日から取り入れやすい“血液サラサラ食材”と“手軽なたんぱく源”をご紹介します。
🔹血流を助ける食材
血流改善に役立つのは、血液の粘りを抑える・血管を守る成分を含む食材です。
水溶性食物繊維が豊富で、血液ドロドロの原因となる脂質の吸収をゆるやかにします。
🫘 納豆
ナットウキナーゼは血栓を溶かす作用で有名。高齢者の血管ケアに相性◎。
🍶 酢(酢の物・黒酢ドリンクなど)
酢酸には血管を拡張し、血流をなめらかに整える働きがあります。
🍄🟫 きのこ類(しめじ・まいたけ・しいたけなど)
食物繊維とβグルカンが多く、血管の老化を防ぎやすい食材です。
これらは消化にもやさしく、毎日の食事に自然と取り入れられる“高齢者向けの食習慣”として最適です。
🔹たんぱく質を手軽に摂る食材
血液サラサラのためには「卵+たんぱく質の確保」が必須。
でも高齢者は・・・
☑️ 食が細くなる
☑️ 肉が噛みにくくなる
☑️ “たんぱく質不足”が慢性化しやすい
といった課題があります。
そこで、負担なく摂れるやさしいたんぱく源がこちらです。
1個で約10gの動物性たんぱく質。消化も良く、毎日取り入れやすい最強食材。
🐟魚(サバ缶・鮭・白身魚)
サバ缶なら調理不要でEPA・DHAも摂れて血流ケアにもつながる。
🧊大豆製品(豆腐・納豆・厚揚げ・豆乳)
柔らかいので高齢者でも食べやすい。植物性たんぱく質の代表格。
🥣 ギリシャヨーグルト
1カップでたんぱく質10g前後。腸内環境も同時にサポート。
🟦 足りない栄養はプロテインで補う
高齢になると食事量が自然と減り、たんぱく質が不足しやすくなります。
たんぱく質は血液や筋肉の材料になるため、足りない日が続くと体力や血流の働きが落ちてしまいます。
「食事だけで必要量がとれない日」は、無理に食べるより、不足分だけプロテインで補うほうが続けやすく、体調管理にも効果的です。
🔹高齢者は食事量が減るので補助が必要
「食べているつもりでも、実はたんぱく質が足りていない」
──高齢者には非常に多いケースです。
そのため私は、食事で補いきれない日は、プロテインを取り入れて“栄養の底上げ”をすること をおすすめしています。
医食同源プロテインは、高齢者でも続けやすいように 吸収のやさしさ と 毎日続けられる飲みやすさ を重視して、私が監修しました。
たんぱく質を無理なく補うことで、筋肉だけでなく血液の材料 をしっかり満たし、結果として 脳や血管の健康を守る助けになります。
「食べられる日は食事で、足りない日はプロテインで。」
無理なく毎日の健康づくりを続けていきましょう。
🟦 血流が変われば脳が変わる
血液の流れが整うと、脳にしっかり酸素と栄養が届き、集中力・判断力・記憶力が自然と底上げされていきます。
今日の食事を少し変えるだけでも、脳の働きは確実に良い方向へ。
血流を整えることは、そのまま“脳の健康寿命”を延ばす第一歩 です。
無理のない範囲で、できることから続けてみてください。