日本酒健康法|百薬の長である日本酒を長寿の味方に

※本コラムは、医食同源プロテインの監修医・たんぱく質を合成する肝臓の専門医である栗原毅先生の著書『ニッポンの長寿食』(主婦の友生活シリーズ)および関連著作の内容を参考に、晩酌で日本酒を健康的に楽しむためのポイントをわかりやすく再構成したものです。


〜種類・飲み方・おつまみの選び方で晩酌を健康習慣に変える〜
「日本酒が好きだけれど、体のことも気になる」「年齢とともにお酒の付き合い方を見直したい」──そんな声を、診療の場でも多く耳にします。

日本酒は、心をほぐして一日の疲れをそっと受け止めてくれる存在。
しかし、飲み方や合わせる料理によって、体への影響が大きく変わります。

日本酒は「百薬の長」とも呼ばれ、古くから健康と寄り添ってきた飲み物です。
体に良いとはいっても、飲みすぎてしまったり、つまみの選び方を誤ったりすると、かえって健康を損ねる原因にもなります。

本コラムでは、日本酒の種類と健康的な飲み方、さらに“晩酌を長寿につなげるポイント”をわかりやすく解説します。

日本酒がもっと美味しく、そして体に優しい存在になる──。
今日の晩酌を、ただの習慣から “体をいたわる時間” へ変えていきましょう。

目次

🟦 日本酒健康法とは?“百薬の長”を健やかに楽しむために

日本酒は、古くから「百薬の長」と呼ばれ、日本人の健康と深い関わりを持ってきました。
『ニッポンの長寿食』(主婦の友生活シリーズ)でも、日本酒は単なる嗜好品ではなく、適量を守れば体を温め、血流を促し、心をほぐす“生活の知恵”として紹介しています。

私たちの祖先は、四季を楽しみながら上手なお酒との付き合い方を育んできたのです。

日本酒には、私が日頃から大切にしている“アミノ酸”が豊富に含まれています。
アミノ酸は血管や筋肉、皮膚など、体をつくる材料として欠かせない栄養素です。
日本酒は、他のお酒と比べてもアミノ酸量が多く、適量を楽しむことで血流改善や冷えの緩和など、うれしい働きが期待できます。

ただし、健康効果を引き出すには「どの日本酒を、どのように、どんな料理と合わせるか」が重要です。
種類によって香りや飲み口が大きく異なり、料理との相性によって満足感や飲む量まで変わります。
選び方を間違えると飲みすぎやすくなり、せっかくの健康効果が半減してしまいます。

このコラムでは、日本酒を「長寿の味方」にするために種類ごとの特徴、健康的な飲み方、おつまみとの賢い組み合わせを紹介します。
今まで何となく飲んでいた晩酌を今日からは体に優しい健康習慣へと変えていきましょう。

🟦 日本酒の種類を知る|香り・味わい・製法で変わる“体への影響”

日本酒は、香り・味わい・製法によって大きく個性が異なります。どれを選ぶかによって、飲みやすさや満足感、さらには健康面での影響まで変わってきます。

まずは主要な種類を知り、自分の体質や飲み方に合う一本を見つけることが、日本酒健康法の第一歩です。

🔹 吟醸酒・大吟醸:華やかな香り、軽やかな飲み心地

吟醸酒・大吟醸は、フルーティーで華やかな香りが特長です。
果物のような香りと軽快な口当たりで、普段あまりお酒を飲まない方でも飲みやすいタイプといえます。
しかし、飲みやすさゆえにアルコールの刺激を感じにくく、つい杯が進んでしまうのが注意点です。

健康のために楽しむなら、まずは“香りを楽しむ飲み方”を意識してください。
冷やすことで香りが引き立ち、少量でも満足感が得られます。
香りをゆっくり味わうことで飲みすぎを防ぎ、賢い晩酌につながります。

🔹 純米酒・純米吟醸:米の旨み・アミノ酸が豊富で満足感が高い

純米酒や純米吟醸は、米と米麹だけで仕込まれたお酒。
米の旨みがしっかりと感じられ、アミノ酸を多く含むことが特長です。
晩酌で“満足感”を求める人に向いており、ゆっくりと味わうことで少量でも満たされやすいお酒といえます。

純米酒は幅広い温度帯で楽しめ、常温やぬる燗でいただくと体がじんわり温まります。
冷えやすい人や、食事の時間をゆったり過ごして体を温めたい高齢者の晩酌にも良い選択肢です。

🔹 本醸造・特別本醸造:軽快で毎日の晩酌向きの“食中酒”

本醸造酒はクセが少なく、料理の邪魔をしない軽快な味わいが特長です。
さっぱりとした飲み口で、日々の食卓に取り入れやすい「食中酒」として親しまれています。
低カロリーで飲み疲れしにくいため、毎日の晩酌を続けたい人にも向いています。

軽やかな味わいのため、和食だけでなく幅広い料理に合わせやすい点も魅力です。
食事と一緒にゆっくり楽しむことで自然と飲む量が落ち着き、健康的な晩酌スタイルを支えてくれます。

🔹 熟成酒(古酒):深いコクと複雑な香り、少量で満足できるタイプ

熟成酒(古酒)は、長い時間をかけて熟成させることで、濃厚なコクと複雑な香りをまといます。
スパイスやドライフルーツのような香りを感じることもあり、少量でも十分に満足できるお酒です。

温度を少し上げて飲むと香りがふくらみ、体が温まりやすいのも特長です。
ラム肉、うなぎ、濃厚なソース料理など、“強いうまみ”のある料理と合わせるのがおすすめ。
お互いの風味が引き立ち、晩酌の時間がより豊かなひとときになります。

日本酒は和食だけでなく、様々なお料理と楽しむことができます。

🟦 日本酒健康法のポイント|健康を支える“3つの効果”

日本酒は「百薬の長」と言われてきたように、適量を守れば体にうれしい作用がいくつもあります。
その鍵となるのが、アミノ酸・血管への働き・温度による体への効果 の3つです。
ここでは、日本酒を“健康の味方”として楽しむための要点をわかりやすく解説します。

🔹 ① アミノ酸が豊富で血流を助ける

日本酒には、体の材料となるアミノ酸が豊富に含まれています。
アミノ酸量は、お酒の中でもとくに多く、血管や筋肉、皮膚の健康を支えるうえで欠かせない栄養素です。

このアミノ酸が体内で働くと、血液の流れがスムーズになり、体のすみずみに栄養が運ばれやすくなります。
その結果、手足の冷えや肩こりの緩和につながることが期待できます。

「体がぽかぽかしてくる」「気持ちがほぐれる」といった実感は、単なる気分の問題ではなく、アミノ酸と血流の影響によるものです。
晩酌の時間が、心身のリラックスに役立つ理由のひとつです。

🔹 ② 適量なら動脈硬化予防に働くと言われる

日本酒の健康効果が語られるとき、よく話題に上がるのが 善玉コレステロール(HDL)を増やす働き です。
HDLが増えると、血管の掃除役として余分な脂質を回収してくれるため、動脈硬化の予防につながるとされています。

もちろん、飲みすぎは逆効果ですが、適量を守った場合に限り、生活習慣病のリスク軽減に良い影響がある と示唆されています。
毎日の食事と同じように、「ちょうど良い量」を意識することが大切です。

🔹 ③ 温め方で効果が変わる“温度の健康術”

日本酒は“温度”によって香りも味わいも変化し、体の感じ方も変わります。
種類ごとに適した温度帯を知ることで、少量でも満足感が高まり、飲みすぎを防ぐことにもつながります。

吟醸系:10〜16℃で香りが最も引き立つ
軽快タイプ(本醸造など):6〜10℃または氷温で爽快に
純米・熟成タイプ:常温〜ぬる燗で体をやさしく温める

特に純米酒や熟成酒は、ぬる燗にすると血流が良くなりやすく、温活にもぴったりのお酒 です。
寒い季節の晩酌では、体調に合わせて温度を変えて楽しんでみてください。

🟦 飲みすぎずに健康効果を楽しむための“適量とコツ”

日本酒の良さを十分に引き出すには、「どれだけ飲むか」「どう飲むか」がとても大切です。
適量を守り、体に負担がかからない飲み方を心がければ、晩酌は健康的な習慣になります。
ここでは、私が特にお伝えしたい“3つのポイント”をご紹介します。

🔹 1日の目安量

健康的に楽しむための日本酒の目安量は、一般成人で1合(180ml) が基準となります。
これは、体に負担をかけずに香りや味をしっかり味わえる量です。

一方で、シニア世代は代謝や臓器の働きが若い頃とは変わってきます。
無理なく楽しむためには、半合〜1合を上限 として控えめに飲むことを推奨します。

飲む前に「今日はこれだけ」と決めておくと、飲みすぎを防ぐだけでなく、味わいをより丁寧に感じ取れるようになります。

🔹 深酔いを防ぐ飲み方

深酔いを避けることは、翌日の体調管理のためにも欠かせません。
特に以下の3つは、私が日頃から患者さんにもおすすめしている基本のルールです。

・チェイサー(水)を常にそばに置く
アルコールの吸収がゆるやかになり、脱水も防げます。
・空腹で飲まない
お腹が空いた状態だとアルコールが急速に吸収され、酔いやすくなります。
・脂っぽい揚げ物をつまみ続けない
摂取カロリーが一気に増えるだけでなく、胃腸に負担がかかります。

ちょっとした心がけですが、これだけで翌朝の体の軽さが変わります。

🔹 太らない晩酌のポイント

日本酒は「飲むと太る」と思われがちですが、実際には日本酒そのものよりも“飲むときの食べ方”が体重に影響しているケースが多いです。
特に注意したいのは、次の2点です。

・カロリーより “総摂取量” に気をつける
日本酒のカロリーは決して高すぎるわけではありません。問題は、飲みながらの“つまみの量”が増えることです。
・だらだら食いをしない
晩酌時間が長くなると、少しずつつまみが増え、結果的に総カロリーが跳ね上がります。

「飲む量を決める」「つまみを最初に皿に取り分けておく」など、環境づくりをするだけで、自然と太りにくい晩酌になります。

🟦 日本酒に合う料理で晩酌を“健康習慣化”する

日本酒を長寿の味方にするには、どんな料理と合わせるかがとても大切です。
組み合わせによって飲む量や満足感が変わり、健康への働きにも影響します。
ここでは、日本酒のタイプ別に体にやさしく、食べすぎずに楽しめる料理をご紹介します。

🔹 香りの高いタイプ × 白身魚・蒸し料理

吟醸酒や大吟醸酒のような香りの高いタイプは、華やかな香りを邪魔しない料理と合わせるのが基本です。

🐟 鯛・スズキ
🐟 白身魚のムース

繊細な味わいの白身魚や蒸し料理は、日本酒の香りを引き立ててくれるため、少量でも十分に満足感が得られます。
香りを楽しむ飲み方は、お酒の進みすぎ防止にもつながり、健康的な晩酌にぴったりです。

🔹 純米・コク系 × 肉・餃子・濃いめの味付け

純米酒や熟成感のあるコク系のお酒は、うまみの強い料理と相性抜群です。

🥩 ビーフステーキ
🥟 焼き餃子
🐟 うなぎ

味わいの濃い料理に負けない力強さがあり、少量でも深い満足感が得られる のが特長です。
ゆっくり噛んで味わうような料理と合わせれば、自然と飲みすぎ防止にもなります。

🔹 軽快タイプ × 豆腐・海藻・湯豆腐

軽やかでスッキリ飲める本醸造系や普通酒系は、やさしい味わいの料理と組み合わせると健康的な晩酌に仕上がります。

🧊 冷奴
🍲 湯豆腐
🥗 シーフードサラダ

これらの料理は低脂質で胃腸にも優しく、日本酒の軽快さとよく調和します。
体に負担をかけずに飲みたい日や、遅い時間の晩酌にも最適 です。

🔹 熟成酒 × 濃厚ソース料理・うまみ料理

熟成酒(古酒)のように深いコクがあるタイプは、濃厚な料理との相性が抜群です。

🐏 ラム
🐟 蒲焼き(穴子、さんま、鯖など)
🧀 チーズ

熟成酒は香りが複雑で力強いため、濃い味付けの料理やうまみの強い食材と組み合わせると、“少量で贅沢感が味わえる晩酌” になります。
飲む量を自然に抑えられる点でも健康的です。

🟦 長寿のためには“たんぱく質”が欠かせない:日本酒との相性も抜群

日本酒はアミノ酸が豊富なお酒ですが、健康維持のために必要なたんぱく質量をまかなえるほどの量ではありません。
むしろ、晩酌をきっかけに “賢くたんぱく質を補う” ことが、長寿の食習慣づくりにとって非常に重要です。

🔹 日本酒はアミノ酸豊富だが量が少ないため つまみ で補う

日本酒に含まれるアミノ酸は、体にとって大切な働きをしてくれます。
しかし、日本酒だけでは必要量を満たせないため、おつまみでしっかり補うことが基本です。

たんぱく質は、次のような役割を担う栄養素です。

💪筋肉維持
加齢によって落ちやすい筋肉を守り、日常生活の動きを支える。
🫀血管・肌の材料
血管のしなやかさや、肌のハリを保つために欠かせません。
🛡️免疫力キープ
たんぱく質不足は免疫力の低下につながり、病気のリスクを高めます。

日本酒のアミノ酸と、“食事としてのたんぱく質” を組み合わせることで、晩酌がより健康的な時間に変わります。

🔹 日本酒に合う“高たんぱくおつまみ”

日本酒は幅広い食材・料理と相性が良いため、たんぱく質を意識したおつまみ選びがしやすいのも利点。
特におすすめなのは、以下のような“高たんぱく&低脂質”のメニューです。

  • 焼き鳥(胸・ささみ)
  • 冷奴
  • 豆腐・納豆などの大豆製品
  • 卵焼き
  • 白身魚や焼き魚などの魚料理
  • サラダチキン

これらのおつまみは脂質が控えめで、日本酒の香りや味わいともよく調和します。
胃腸への負担を抑えつつ、しっかりたんぱく質がとれる のが魅力です。

「晩酌=太る」というイメージがある人ほど、こうした“体にやさしい組み合わせ”を活用してみてください。

🔹 高齢者は特にたんぱく質不足に要注意

高齢になると、食が細くなったり、飲酒で満腹感が出て食事量が減ったりして、たんぱく質が不足しやすくなります。
これは、次のような問題につながるため注意が必要です。

・サルコペニア予防(筋肉の減少)
筋肉が減ると歩行が不安定になり、転倒リスクが高まります。
・体力・持久力の低下
免疫力・回復力が落ちやすくなる。

こうした理由から、晩酌をする日は特に、たんぱく質を一品足すという意識が大切 です。
おつまみの工夫次第で、晩酌がそのまま健康づくりの時間に変わります。

🟦 まとめ|日本酒は“飲み方・選び方・おつまみ”で長寿の味方になる

日本酒は、適量を守って楽しめば、血流を助けたり体を温めたりと、健やかな毎日を支える存在になります。
種類や温度を工夫すると少量でも満足感が高まり、香りや味わいをじっくり感じられる晩酌に。

さらに、高たんぱくのおつまみを組み合わせることで、筋肉や血管の材料がしっかり補われ、長寿を目指す体づくりにもつながります。
晩酌の時間が、そのまま健康習慣につながる――それが日本酒健康法の魅力です。

美味しく、楽しく、そして体に優しい日本酒との付き合い方をぜひ今日から取り入れてみてください。

🔹 晩酌の日こそ“たんぱく質のひと工夫”を

お酒を楽しむ日や、食事量が減ってきたと感じる人は、たんぱく質やビタミンなどの栄養が不足しがちになります。
本来は食事でしっかり摂ることが理想ですが、体調や食欲によって、毎日完璧に整えるのが難しい日もあるでしょう。
そんなときに、“無理なく続けられる補い方”をひとつ持っておくと安心です。
私が監修している「医食同源プロテイン」は、体にやさしい原材料にこだわり、食事で足りない分を無理なく補えるよう設計しています。
晩酌を楽しみながら健康を保ちたい方に、ぜひ活用していただきたい一杯です。

▶︎ 医食同源プロテインの購入はこちらから